船乗りの仕事って、危ないイメージを持たれることも多いと思います。
実際どうなのか、気になる人もいると思うので、今回は私の体験や感覚をもとに、そのまま書いてみます。
結論から言うと、危ないことをすれば普通に危ないです。
逆に、危ないことをしなければ、怪我は防げる、もしくは避けられる仕事だと思っています。
ずっと命の危険にさらされているような仕事ではありません。
ただし、ひとつ判断を間違えれば大きな事故につながる場面は普通にあります。
そういう意味で、気を抜いていい仕事ではありません。
一番怪我が多いのはロープ作業だと思う
船で一番怪我が多いのは、正直ロープ作業だと思います。
着桟や離桟のときに使うロープには、かなりの力がかかっています。
そのロープを巻き取るドラムやウインチに、手や足を持っていかれる事故もあります。
さらに怖いのは、張っているロープが切れたときです。
切れたロープは反動で一気に跳ねるので、当たればかなり危険です。
この作業はどんな船でも必ずやるので、現場では特に気を使うところだと思います。
タンカーは火に対して特にシビア
タンカーは引火性のある危険物を運んでいるので、火に関しては特にシビアです。
デッキでの火気使用は厳しく制限されていますし、扱いを間違えれば大きな事故につながる可能性があります。
実際に爆発事故が起きた船もあります。
だからこそ、現場では
「火を出さない」
「火を持ち込まない」
という意識がかなり強いです。
タンカーは丈夫な船ですが、火に関しては別です。
ひとたまりもない状況になり得るので、ここは本当に甘く見てはいけない部分です。
タンカー船は構造的には強い
危険物を運んでいると聞くと、船自体が弱そうに思われることもありますが、実際は逆で、タンカー船は一般的な船より構造的に強くできています。
荷物を入れるカーゴタンクがいくつも分かれていること、内部のフレームが多いこと、さらに外側にもバラストタンクがある二重構造、いわゆるダブルハルになっていることが大きいです。
そのため、多少ぶつかったからといって、簡単に沈むような作りではありません。
そういう意味では、船そのものはかなりしっかりしています。
一番怖いのは人のミス
正直、一番怖いのは海そのものより人だと思っています。
確認不足。
思い込み。
分かっていないのに分かったふりをすること。
こういうものが重なると、普通に事故につながります。
現場では、設備や船の強さよりも、結局は人の判断や行動が一番大事です。
だからこそ、慣れた頃が危ないし、雑になった瞬間が危ないです。
実際の感覚
ずっと危険と隣り合わせ、という感じではありません。
普段は普通に仕事をしていて、危ない場面では一気に集中する。
この緊張と緩和の差があるのが、船の仕事の特徴だと思います。
常にビビり続ける仕事ではないけれど、要所では気を抜けない。
その感覚が一番近いです。
まとめ
船乗りの仕事は、危ない場面は普通にあります。
でも、何もかもが常に危険というわけではありません。
やるべきことをちゃんとやって、危ないことをしない。
それだけで防げる怪我や事故はかなり多いと思います。
実際のところは、
- 危ない場面は普通にある
- 油断やミスが事故につながる
- 常に危険というより、要所で集中する仕事
こんな感じです。
外から見ると大変そうに見えるかもしれませんが、現場にいる感覚としては、過剰に怖がる必要はないです。
ただし、なめていい仕事でもありません。
■ 関連記事
関連記事はこちら
▶ 内航タンカー船長はきつい?きついに決まってる
→ 「実際どれくらいきついのか」知りたい人はこちら
▶ 船乗りとサラリーマンどっちがいい?現役が本音で比較
→ 「この仕事を続けるべきか」判断したい人はこちら


コメント